事実の扱い方、
法令に基づく制度などを検証します。
2024年11月の兵庫県知事選挙に至る経緯に関連して、
未だに、
①事実
②不正確な事実(ウソ)、
③不適切な解釈・分析(誤情報)、
が混在して、発信されています。
報道機関に限らず、
教授などの専門家や弁護士資格を持つ法律家でさえ②や③を発信しています。
なぜでしょうか?
はじめに
基礎的事実が分かるように、
「兵庫県知事選挙 全容・まとめ」で以下を明らかにしています。
①知事がなぜ失職したのか?
②知事在任中から再選まで、どんな事実があったのか?
③事実をどのように評価すべきなのか?
④事実の出所はどこなのか?
事実の処理・開示・公開とは?
一部報道機関が発信する情報は、偏向し過ぎています。
読者・視聴者が、
情報を適切に処理するためには、
出典を明確にし、事実を確認する必要があります。
兵庫県議会(文書問題調査特別委員会)の調査報告書、
調査報告書の内容や提出があった事実を報道する報道も、
情報を適切に処理するためには、
出典を明確にし、
事実を確認する必要があります。
事実とは?
事実は、
ひとつの行為です。
ひとつのはずが、
視点や立場を変えると、
さまざまな評価(処理)ができてしまいます。
評価が加わると、
事実が情報に換わります。
情報は、
読解力に応じて、異なった伝わり方をします。
事実の処理の基本は?
ひとつの行為でも、
処理の仕方を変えると、
不正確な事実(ウソ)にも
不適切な解釈・分析(誤情報)にも変化する、ということです。
事実確認のためには、
出典を明確にして、
確認する必要があります。
事実が不明で、
もしもそれが「行政文書」なら、
誰かが、
公開する必要性がある。
もし不可能なら、
少なくとも、開示する必要性がある、ということになります。
論文では、必須事項です。
情報発信が事業者の場合(事実の処理方法)
報道機関は、
利益を得ることが目的の事業です。
事実が、
表現の自由の範囲で、
必然的に大胆にねじ曲げられ、
興味を引く情報に変換され、発信されるものです。
検索サイトに表示されるルール、アルゴリズム1も同じような考え方が基礎になっています。
同じ様に、
大手新聞各社のネットサイトは、Googleアドセンスなどの広告がやたらと表示され、収入源にしています。
事実と情報の違いとは?
偏向報道の①事実②ウソ③誤情報の実態を理解するには、
実際の記事を分析して理解する必要があります。
以下の記事で確認してみます。
遺族まで攻撃するのか…斎藤元彦知事が言及した「元県民局長PC公開」は法律上「無理筋」【西脇亨輔弁護士】
記事の要旨は、
公用パソコンのデータは、「私的文書」が含まれる可能性があり、斎藤知事の発言は、条例上、どうみてもおかしい。
というような内容です。
事実
兵庫県の主張は、4つの懲戒処分事由、具体的には、①無記名文書の作成・配布、②人事データの専用端末での不正利用、③職務専念義務の違反行為、④ハラスメント行為が、懲戒処分に該当する可能性がある資料を、一見して分かるデスクトップ上のフォルダから発見した。したがって、職員を人事的に処分した。というものです。
この人事的処分について、
有権者を代表する県議会が、
処分の適法性について批判をしているため、
有権者の知る権利を確保するため、処分の適正について再評価する必要性があり、
公用パソコンのデータについて、再度、詳しく検証する方法の有無について、検討する必要がでてきました。
したがって、
「最初から全然ダメとかっていう議論ではなくて、手続きとか内容の精査をしながら、どういう対応をするかを決めていくことになると思います」(知事発言?:記事から引用)と、知事が発言したというものです。
不正確な事実
この記事では、公用パソコンのデータを「私的文書」と断定しています。
記事の筆者は、確認したのでしょうか。
以下のような事実を指摘できます。
①公用パソコンのデータは、情報公開制度2の対象となる「行政文書」です。
②公用パソコンのデータは、職員が職務上作成し、職員が組織的に用い、行政機関が保有しているものです。
③公用パソコンのデータを実際に確認しないと評価できません。評価したのは、兵庫県“だけ”のはずです。
不適切な解釈・分析
気がかりなのは、次の2点です。
①条例3の評価の仕方
終局的な司法(裁判)判断ではなく、
他の都道府県(行政機関)の審査を事例として記載しています。
したがって、あくまでも事例であって、個別具体的な事例によっては、結果が変わる可能性が大きいのです。
読者に誤解を与える可能性があります。
あるいは、誤解してもらい、興味を引くことを目指している可能性もあります。
読者は、法令に基づいて、事実関係を精査する必要があります。
②行政機関の情報の公開あるいは開示について、法令の適用の考え方
情報公開制度は、総務省によると、
行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、説明責務が全うされるようにすること、とされています。
ただ、法令の条文では、情報公開を制限する規定も、積極的に公開する規定も、両方が規定されています。
報道機関は、
利益を得る必要がありますが、
報道機関の倫理的使命として、
国民の知る権利に答える必要があります。
国民の知る権利を優先し、
県の人事的処分を再評価するため、
情報公開の可能性を考えること自体、ダメなんでしょうか。
公用パソコンのデータは、
知事を失職に追いやる契機となった重要な証拠でもあります。
知事失職は、
兵庫県という行政組織が転覆したようなものです。
単純に、
証拠は、公正に判断するため、可能な限り、明らかにする必要があります。
「単純なこと」と「気付き」について
単純なことですが、次のような点に気付く必要があります。
- 報道機関は、購読者を増やすため、表現の自由の範囲で事実を曲げ、興味を引く情報を発信するものです。
- 報道機関に雇われたコメンテーターは、肩書に関係なく、報道機関の利益になるようにコメントをするものです。
- 弁護士とは、経歴に関わらず、法令の範囲内で事実を装飾し、依頼人の利益のために活動するものです。
- 情報を適切に処理するには、読者自身が出典を明確にし、事実を確認する必要があります。
- 公正に評価するため、証拠があれば、可能な限り、明らかにする必要があります。
- 証拠を隠ぺいするように仕向ける議論のやり方は、適切な結論に至らないので、基本的には議論ではありません。
- 法令の終局的な判断は、三権分立制度の日本では、司法(裁判所)がするもので、報道機関ではありません。
まとめ
「単純なこと」と「気付き」が、
読者にあれば、
事実が大きく捻じ曲げられた情報でも、
多少の価値観の相違があっても、
適切に推測し、評価できるようになると思います。
- 一般的には、Googleアルゴリズムを指し、Yahooも同じとされています。Googleアルゴリズムとは、Web上に溢れる無数の情報の中から、個々のユーザーが求めている情報を正しく提供するためにGoogleの検索エンジンが検索順位を決めるためのルールです。200以上の項目の判定基準により検索順位を決定し、さらにこの項目や重要度は度々改定されているようです。Googleアルゴリズムが改定されると、検索順位が変動することになります。 ↩︎
- 情報公開制度は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利を定めています。国民主権とは、国民の知る権利などです。国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に役立てるため、全ての行政機関が対象になります。一方で、この制度には、個人の情報を保護する仕組みも含まれています。情報公開制度の基礎となる法律「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(略称:情報公開法など)第5条に該当する場合です。該当するか否かは、委員会や議会の判断ではなく、終局的には、司法による判断になります。 ↩︎
- 情報公開制度の基礎となる法律は、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」や「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律」です。
「日本国憲法」
第九十四条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。
「地方自治法」
第十四条 普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて第二条第二項の事務に関し、条例を制定することができる。
② 普通地方公共団体は、義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならない。
③ 普通地方公共団体は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に、条例に違反した者に対し、二年以下の懲役若しくは禁錮こ、百万円以下の罰金、拘留、科料若しくは没収の刑又は五万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。
第十五条 普通地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則を制定することができる。
② 普通地方公共団体の長は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、五万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。 ↩︎